「教養セミナー」の目的
図書や文献を読むこと、文章を作成することは、情報収集、情報発信の一般的な形態で、自律的・能動的学習力の基盤となる「読む」「書く」能力を育成することを目的とします。前期の「スタートアップPBLセミナー」で培った「聞く」「話す」能力と統合し、知的コミュニケーション力の獲得を目指します。
授業の概要
教員のファシリテーションの下、半期で新書(基本的に論説文)を一冊以上読んで、書評を書きます。文章の読解、要約、作成に関する解説に加え、スタートアップPBLセミナーで培ったグループ学習も取り入れます。1クラスは30名程度とし、5×6班にわけます。学生は毎回読書シートを作成しつつ本を読み、読書シートに基づく討論や書評のピアレヴューを班で行います。
教材となる新書の選び方
読むべき本を選ぶ過程も、自律的・能動的学修力の養成として重視しています。教材となる新書は、学部の教員が推薦する課題図書のリスト(学生も新規に推薦可)の中から選びます。場合によっては「ビブリオバトル」(下図)と呼ばれる投票によって学生の興味・関心が高い本を選ぶ方法が実施されることもあります。
『ビブリオバトル(知的書評合戦)の流れ』
-人を通じて本を知る、本を通じて人を知る-
http://www.bibliobattle.jp/
授業の様子
これまでの受講生の授業の様子をご紹介します。
よく選ばれている新書ベスト5
(()内の数字は選ばれた数を示す。)
【2020年度】全256班
1位(33) 宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』新潮社、2019年
2位(14) 原田隆之『入門 犯罪心理学』筑摩書房、2015年
3位(7) 菅野仁『友だち幻想』筑摩書房、2008年
4位(7) 内田良『教育という病』光文社、2015年
5位(6) 宗田哲男『甘いもの中毒』朝日新聞出版、2018年
【2019年度】全252班
1位(16) 宗田哲男『甘いもの中毒』朝日新聞出版、2018年
2位(14) 宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』新潮社、2019年
3位(12) 原田隆之『入門 犯罪心理学』筑摩書房、2015年
4位(7) 岡本茂樹『いい子に育てると犯罪者になります』新潮社、2016年
5位(6) 中野信子『サイコパス』文藝春秋、2016年
5位(6) 石川結貴『スマホ廃人』文藝春秋、2017年
5位(6) 川島隆太『スマホが学力を破壊する』集英社、2018年
【2018年度】全261班
1位(21) 宗田哲男『甘いもの中毒』朝日新聞出版、2018年
2位(15) 原田隆之『入門 犯罪心理学』筑摩書房、2015年
3位(7) 堀江貴文『すべての教育は「洗脳」である』光文社、2017年
4位(7) バトラー後藤裕子『英語学習は早いほど良いのか』岩波書店、2015年
5位(4) 内田良『教育という病』光文社、2015年
【2017年度】全269班
1位(11) 諏訪哲二『なぜ勉強させるのか?』光文社、2007年
2位(8) 岡本茂樹『いい子に育てると犯罪者になります』新潮社、2016年
3位(7) 施光恒『英語化は愚民化』集英社、2015年
4位(6) 濱口桂一朗『働く女子の運命』文藝春秋、2015年
5位(5) 中野信子『サイコパス』文藝春秋、2016年
【2016年度】全253班
1位(13) 川合伸幸『ヒトの本性』講談社、2015年
2位(11) 正高信男『考えないヒト』中央公論新社、2005年
3位(10) 岩波明『他人を非難してばかりいる人たち』幻冬舎、2015年
4位(7) 池田清彦『環境問題のウソ』筑摩書房、2006年
5位(6) 広瀬弘忠『人はなぜ逃げおくれるのか』集英社、2004年
【2015年度】全266班
1位(23) 土井隆義『友だち地獄』筑摩書房、2008年
2位(12) 冷泉彰彦『「関係の空気」「場の空気」』講談社、2006年
3位(10) 釘原直樹『人はなぜ集団になると怠けるのか』中央公論新社、2013年
4位(10) 河合隼雄『子どもの宇宙』岩波書店、1987年
5位(8) 工藤啓、西田亮介『無業社会』朝日新聞出版、2014年
★ 授業計画・内容の詳細はシラバス(こちら)を参照して下さい。