三重大学 教養教育機構 機構長だより

グループワーク

教養教育機構ではお互い授業参観をやっています。「そんなのあたりまえでしょ」という小中高の先生方の声が聞こえるようです。まったくおっしゃる通りですが、大学の先生たちというのは基本的に自分の授業が見られ、そのやり方について意見を聞くのに慣れていません。それは、大学というところがこれまでは研究が中心で、授業のやり方など問題にされてこなかったからでしょう。

教養教育機構では教育がメインであることは明らかです。ですから、毎月研修会を開くだけではなく、1年に一回は他の人の授業を見ることにしました。私はせっかくなので教養教育機構の教員26人全員の授業を見ようと思い立ちました。ただ、今年度見ることができたのは9名の授業でした。報告したいことはたくさんあるのですが、今日はグループワークについてお話してみたいと思います。すでに教養教育ではスタートアップセミナー、教養ワークショップでグループワークを中心に授業を行っていますが、その他にもグループワークを取り入れている授業がありました。

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先生の授業ではなんと120人以上の学生がいるのですが、4人のグループを作り、問いの答えを探します。ただ、30以上のグループがあるのでその場で答えを聞くことは不可能です。そこでいろいろな工夫が必要になるのですが、ひとつは、スクラッチカードを使います。グループで話し合って、数個の答えの中から正解と思われるものをコインでこすります。最初に削ったものが正解であれば10点、2番目なら6点のように点数がついて評価に加味されるようです(削ってしまうのでごまかしが効きません)。もうひとつは、クリッカーという機器を使います。テレビのクイズ番組などで正しい答えのボタンを押すのと同じです。即座に結果がスクリーンに棒グラフで出ます。1グループだけ不正解というようなこともありました。きっとそのグループの人たちはその問題は一生忘れないでしょう。それだけの人数にも関わらず、寝ていたり、遊んでいる学生は見当たりませんでした。みんなプリントを見たり、本を読んだり真剣に問題に取り組んでいました。そして、何より学ぶことが楽しそう。

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先生の英語の授業では、10名程度のグループが4組対抗で英文の暗記を行っていました。優秀なグループはポイントカードがもらえて、次の対抗戦のときに使うと有利になるようです。ゲーム感覚で暗記ができるとはと感心しました。S先生によると、グループになると迷惑をかけないようにとそれぞれががんばるのだそうです。なるほど。でもがんばる姿はいい。

私もちょっとだけグループワークのまねごとをやっています。異文化理解(ドイツ語会話)の授業ですが、これまで教師と学生の間でやりとりをしていた練習をペアでやってもらうようにしました。このペアはランダムに毎回変えるので、今日はだれと組むんだろうと楽しみにしているにちがいありません。なにしろ、いつもつまらなそうに私の授業を聞いている学生たちもこのときだけはみんなにこにこしながら練習をしているのですから。まあ、写真を見てやってください。